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2004.11.11

七度文庫開発日記 繰り返す熱病

 しかしそれから何ヶ月か過ぎて私はまた、不意に新しいアイデアを思いついた。
前回のやりかたは、文章を分岐することによりストーリーを作るという方法だったが、今回のアイデアはコンピュータの中に仮想の世界を作り、その中で主人公が暮らす日常生活を文章として吐き出すというやり方だ。
この方がずっと素晴らしいアイデアだしどんなストーリーでも自動生成できる。
コンピュータの中の世界では確率モデルによって朝起きてから夜寝るまでの生活を記述すればいい。
確かにこれはいいアイデアだった。
試しに作ってみたプログラムでは、女子大生が不意に男の子に軟派されて交際を始めたり。
同時に複数の男性と交際を始めたりとまったく何が起こるか判らなかった。
私は前の時と同じように朝の10時から午前6時までプログラミングを続けた。
一日中パソコンの前に向かって、ひたすら疲れ果てて起きていられなくなるまでプログラミングの作業をやり続けた。
だがこの作業も結局中断することになった。
10日ほどして疲れが限界に達して、一度寝たらもう起きられなくなったのだ。
私はまた数日間ひたすら寝続け、熱病からさめるとしばらくはプログラムを作る気力は失ってしまった。
その後も数ヶ月おきに熱病が私を襲った。
すこしずつアイデアを追加してだんだんとプログラムは形が整ってきた。
だが結局確率モデルの方法では上手くいかないことが判ってきた。
確率モデルの場合は、どうしてもストーリーの出だしが皆同じようなパターンになってしまい、後半に行くに連れて多様性が増していく展開になる。
だがストーリーを読む方にしてみれば、途中まで同じストーリーというのは後半が面白くても全部を読もう言う気は起きない。
また確率モデルを使った場合は、確率をパラメータで与えなければならない。
パラメータの調整の仕方で生成される女子大生の生活はまったく変わってしまう。
都合の悪いことに、生成されたストーリーに極端な偏りがでてしまって、それをパラメーターの調整で直すのが不可能なのだ。
どこが違うのか訳が分からないような同じようなストーリーが大量に繰り返し生成されるかと思えば、面白いはずの組み合わせは何度やっても登場しなかったりする。
パラメータの調整だけでは、面白いストーリーだけを毎回違うパターンで上手く選択的に生成させるのはかなり難しい。
作業の大部分がパラメーターの調整に費やされるようになり、作業はまったく前に進まなくなった。
いくらやった所で手作業でのパラメーター調整はとても不可能で、他の方法をなんとか探そうとした。
それにはパラメータの最適化プログラムを作成するしか方法はない。
あらかじめ、決められたシナリオパターンを用意して、そのシナリオパターンごとに最適なパラメータを決める方法でないと上手くは行きそうになかった。
だがシナリオパターンを多数作成して、そのパターンごとに最適化プログラムを作成するのはあまりにも大変な作業だった。
それに確率モデルと、シナリオモデルの二つの方法を上手く統合する方法は見つからなかった。
その上、生成された女子大生の行動を文章として記述するソフトはまったく手つかずのままだった。
そしてなによりも一番基本的なことは「人間は確率で行動しない」という大前提がある。
確率の組み合わせで、今日のデートは映画を見た後のあと食事にしようか、カラオケにしようかそれともいきなりラブホテルに誘おうかなどという意志決定をする男などいない。
行動を数値化した統計的データーは結果として行動を確率としては表すことができるが、映画を見た後のデートコースはそもそも確率で選ぶ行動ではないのだ。
確かに確率モデルは作ろうと思えば作れるが、確率に基づいた行動モデルではシナリオの組み立てなど上手くいくはずはないのだ。
確率モデルが生成したシナリオから、ストーリとして出来の良いシナリオを抽出するアルゴリズムが必要になるのだ。
だがそれは簡単にできる物ではない。
私は結局の所、確率モデルを使ったシナリオの生成法は諦めることにした。
だがそれでも、その後もまた他のアイデアが浮かんでは熱病にとりつかれる日々が続いた。
アイデアはその度に少しずつは違っていたが、どれもみな同じようなものだった。
女子大生の日記を自動生成するプログラムだったり、また女子大生とチャットができるプログラムだったり、起動するたびに違うストリー生成されるのテキストアドベンチャーゲームだったり、文法解析を行って、文章の言い換えを行うプログラムだったりした。
どのアイデアも思いついた瞬間にこれはすごいアイデアだと自分で思いこんでしまうのだ。
そして一度アイデアが浮かぶと、私の頭の中はもうほかのことは何も考えられなくなり、夜を徹してプログラムを組み続け、疲れで倒れそうになった早朝にやっと眠った。
最初の熱病の時と同じようにひたすら一日中コンピュータに向かってプログラムを組む生活が10日くらい続くと、疲れが限界に達してやっと熱病からさめそのあとはまたひたすら寝続けた。
6年間の間もの間に私は何度もこの熱病にとりつかれるのを繰り返した。
しかしできあがったプログラムはどれもまったくのガラクタで何の役にも立たなかった。
誰がどう考えても出来るはずのないプログラムを、アイデアが浮かんだというだけで、体が止まらなくなってしまうのだ。
私はもうこんなことを続けるのはやめようと思い、その6年間に作ったガラクタプログラムの入ったフロッピーを全部フォーマットして消してしまうことにした。
フロッピーをフォーマットしているときは、ようやくこれで熱病から救われると思ったが、いいまでの苦労は全部消えてしまうので、自分のしていることを納得する気分にはなれなかった。
今まで繰り返した熱病はまったく無駄な時間だったことは間違いなく確かだった。
取り返しの付かない時間を無駄なことで使い果たしてしまったのだ。
私はもう出来もしない夢を追いかけるのはやめようと決心した。
これからはちゃんと出来上がる見込みのあるプログラムだけを作ろうと何度も繰り返し自分で自分に言い聞かせた。


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